『シゴトの仕組みを学ぶ!「Bridge」インターンシッププログラム』第6期が修了しました。(2020.3.15)
通算第6期目となった「Bridge」インターンシッププログラム、2018年8月から10月の約3ヶ月で実施いたしました。今回はデザイン学を専攻する2名、メディア学を専攻する2名、経済学を専攻する2名が参加してくれました。
第5期までは、たくさんの人々と触れ合うことで知見を広めたり、価値観の違いに気づくことを目的に「地域連携型」として、立川市子ども未来センターの主催するイベントの中で実施するプログラムの企画立案及び実践をゴールとして実施してきました。
しかし、今回は将来働く際に必要となるスキルやマインドを身につけることを目的に「企業連携型」に変え、「株式会社まちづくり立川」さんにご協力いただき、協働実施いたしました。同社は、主に立川市、特に立川駅南側エリアの活性化をミッションに掲げて、事業を行っている企業です。
その事業の中の1つ、「南側エリアの活性化を促す商品開発」が今回のテーマ。このゴールに向けて、学生たちは9日間のインターンシップに取り組みました。
8日間の実習の結果、まちづくり立川さんとのコラボ商品として生まれたのが「オニゴール」。錦第三公園、通称オニ公園にある、鬼をモチーフに作られた滑り台が発想の元になっています。9日目はこのオニ公園で行われたオニうまフェスでこの商品の販売まで行いました。以下ではその実習の様子を少しご紹介します。
実習の詳細はこちらからご覧いただけます。
ブログに参加学生がまとめてくれた記事をアップしています。
*****
Bridge第6期初日。
ほとんどが初対面のこの日は、まずはお互いどんな人なのか知り合うことから。その後、1つのゴールに向かっていくためチーム感を醸成していきます。そのためにまず行ったのは、宿題となっていた自己紹介プレゼン。各々個性を発揮してくれます。
その後、インプロ要素を持たせた「I’m a tree」というワークを行い、Yes, andの精神を持つことに意識を向けていきます。また、じっくりと時間を使ってコンセンサスを取る練習。今後行っていく企画会議を疑似体験します。
これらのワークを行うことで、運営側としても参加学生たちがどんなパーソナリティを持った子なのかを知ることができるのです。
2日目以降、本格的に商品開発に向けて活動が始まります。
この日は午後にまちづくり立川さんにお伺いしてヒアリングを行うため、午前の時間を使ってヒアリング項目を洗い出します。宿題となっていた質問(した方が良いと考える)項目を出し合い、その中から絞り込んでいきます。また、内容を正確に伝える上でも重要な「ロジカルシンキング」を学ぶためのワークや、アイディアを具現化するための企画書の作り方についてレクチャーも行いました。
ヒアリングの際、運営側は主に場の進行だけでヒアリング作業はしません。自分たちの言葉でコミュニケーションをとり、聞きたいことを聞き出すことが大事です。学生たちは緊張しつつも、しっかりとヒアリングできていたと思います。
ヒアリング結果を元に、商品開発に際して譲れないと考えている部分はどこか、現状問題となっていることは何か、学生ならではの工夫できるところはどこか、などをまとめ、それを元にまずは個人個人でアイディアを企画書にまとめてみます。
アイディアのブラッシュアップ作業が主となった3日目4日目。
各々が作ってきたものをプレゼンしあい、お互いにフィードバック。
まだまだ既存の枠組みに収まってしまっている部分もあったので、イノベーション思考を生み出すために視点のずらし方についてもレクチャーを行いました。「こうあらねばならない」という無意識に思考を留めているものを外すのって大変。あえて、タブーにも触れるという行為から思考は飛躍しますよね。指摘しあった部分などを元に各々バージョンアップをかけ、再度プレゼンし、候補を絞り込みます。
このようにして絞り込まれた2案をまちづくり立川さんにプレゼン。
実は「全然良いと感じるものがなかったら全部ボツにしてもらってもいいです」と伝えてあったのですが(世の中そんなに甘くないですからね)、結果1案ゴーサインをいただけました!それが紙オルゴールをベースとした「オニゴール」。みんなもほっとしたようでした。
ただ、提案内容にいくつかご意見もいただいたので、それらを反映させるため、さらなる昇華が必要です。デザインを学んでいる学生たちがいるということで、制作に必要になる図面をも作ることに!
また、プロダクトだけでなく、それを「どうやって売るか」も考えて欲しいという追加オーダー。学生たちはこれにどうやって答えるのでしょうか。1度持ち帰り再度ご提案することになりました。
追加オーダーに対してはみんなかなり苦戦をしました。いろんなアイディアは出るものの決め手にかけたりでなかなかまとまらない。日によっては実習時間を大幅に超えて打ち合わせをする姿が見られました。本気になれる姿勢がとても素晴らしいです。
再びまちづくり立川さんにお伺いし、修正版の製品案と追加オーダーに対するプレゼン。その際、作成した図面とそれを元に作ったモックアップも持参。
まちづくり立川さんは自社オフィスにファブラボという、製品制作ができるスペースをもっているため、そちらを使って7日目から制作がスタート。「オニゴール」は木材が素材となるため、レーザーカッターでパーツを切り出し、それらパーツを組み立てていきます。作っては微調整の繰り返し。第6期最終日となった8日目この日、実は台風が迫っていたため早めに実習を切り上げることに。作業時間ギリギリでなんとか納得のいくものが出来上がりました。
長時間作業に付き合ってくださったスタッフの皆さんには感謝しかありません。
本来ならこの日で修了となる第6期(スケジュールの関係で全員が集まれる日がこの後なく、リフレクションの日は作れなかったのが心残り)ですが、追加オーダーとしていただいた販路開拓の実践日として延長戦の9日目を実施。それがオニうまフェスです。
この場でオニゴールの認知度を高め、ウェブ販売に誘導する作戦。でも、実際に売れるのだろうか…という不安を全員が持っていました。というのも製作の費用面を考慮してですが、値段が少々高めの設定。個数が数ないので希少価値を全面に出し、売り上げにつなげるため紙オルゴールに使える紙製楽譜作りのワークショップとセットに実施。
色々戦略を混ぜ合わせたこの作戦。結果はぜひ学生たちのブログをご覧ください!
*****
Bridge第6期の実施に際して、ご協力いただいたまちづくり立川の皆様、オニうまフェス実行委員の皆様に、この場をお借りして心より御礼申し上げます。ご協力ありがとうございました。
そして何より最後までやり遂げた第6期メンバー、お疲れさまでした!